宇宙ではボールペンが使えない アメリカは無重力ボールペン ソ連は鉛筆

なかなか含蓄のあるブログ記事を見つけました。

ロシアは鉛筆を使った – レジデント初期研修用資料

宇宙飛行士は、無重力状態ではボールペンが書けないことを発見した。
NASA は120億ドルの開発費をかけて、無重力でも書けるボールペンを開発した。
ロシアは鉛筆を使った。

定番の科学ジョークだけれど、大事だと思う。

さてここから、スモールビジネスの社長なら、宇宙ペン開発か、鉛筆使用か、どう意志決定するべきだろうか?

と思いながらググり進めてみますと、脳内どんでん返しが待ちかまえていたのです。

知ったか都市伝説と脳内ノアの方舟(またはデータマイニング)

上記ブログでは、ローテクでも生き延びることができる条件はある、みたいなことが書いてあります。

ところで、引用の引用となった「定番の科学ジョーク」の真相は、こうです。

Junkyard Review:一方、ソ連は鉛筆を使った。

  • アポロ計画の予算は254億ドルであり、ほぼ半額をボールペンに費やすわけがない
  • ボールペンはフィッシャー社のスペースペンのことであるが、NASAの依頼も資金提供も技術支援もまったくない
  • 「そう、やっぱりロシアもボールペンを使っていた。そして、実は普通のボールペンでも無重力で文字が書ける。」

なんと、ジョークは本当にジョークだったのです!

大企業の技術力や資金力にはおよばなくても、スモールビジネスでも、鉛筆で間に合わせることもできるのかな、と投稿するつもりでした。
そして、できない理由を並べるよりも、できることがあるならそれで前進するべきだと。

ググってみますと、まるで「大本営発表」的な、ジョークが真実であるかのように独り歩きしているではないですか。

こちらの現象の方が、今度は驚くばかりです。

最近は、マーケティングも行動経済学やニューロマーケティングに私は入れ込んでいるのですが、結局は人間はいかに事実誤認しやすく、かつ確かめもせずにウソを人に伝えていくわけですから、逆に寒気がしてくるほどです。

Junkyard Review

2003年にソユーズでISSに向かった宇宙飛行士ペドロ・デュークの日記。

慎重になりすぎるあまり、試しもせずに必要以上に複雑なものを作ってしまうこともあるんだねえ。

このエントリーで言いたかったことは、

  • まことしやかな法螺話が都市伝説となって大勢に広がっていくことも多いので、特に情報洪水時代は、脳内ノアの方舟を作り上げておかないと騙されてしまう
  • ジョークの真相でも、必ずしもハイテクでないとクリアできないことばかりではない。むしろ、技術や資金があるがための、無駄な開発や投資もありそうだから気をつけよう

ということで、二重の意味で情報の精査を怠ってはならないというオチとなりました。


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