ニコライ・モロゾフはトリノ五輪のあと浅田真央でなく安藤美姫を選んだ
見逃すことができない記事。
真央フっていた…あの噂のコーチ、美姫との“関係”激白 – スポーツ – ZAKZAK
2006年のトリノ五輪のあと、日本スケート連盟から、「浅田真央と安藤美姫のどちらかをコーチしてほしい」とオファーを受け、「迷わず美姫を選んだ」と、衝撃の裏舞台を告白した。
モロゾフコーチも、サンケイの記者も、救いようのない…
さて、
結局、浅田はモロゾフコーチの師匠だったタチアナ・タラソワコーチが担当。しかし、この4年間の成長は明らかに安藤の方が著しい。
この記事を書いたのは、夕刊フジ編集委員の久保武司。
これがいかにでたらめかを、Wikipediaからの引用で証明しよう。
2009-2010 シーズン | |||||
開催日 | 大会名 | 安藤美姫 | 浅田真央 | ||
---|---|---|---|---|---|
2009年12月26日-27日 | 第78回全日本フィギュアスケート選手権(門真市) | 4 | 185.44 | 1 | 204.62 |
2009年12月3日-6日 | 2009/2010 ISUグランプリファイナル(東京) | 2 | 185.94 | ||
2009年11月5日-11月8日 | ISUグランプリシリーズ NHK杯(長野) | 1 | 162.55 | ||
2009年10月22日-25日 | ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯(モスクワ) | 1 | 171.93 | 5 | 150.28 |
2009年10月15日-18日 | ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯(パリ) | 2 | 173.99 | ||
2008-2009 シーズン | |||||
開催日 | 大会名 | 安藤美姫 | 浅田真央 | ||
2009年4月16日-18日 | 世界フィギュアスケート国別対抗戦2009(東京) | 5 | 167.52 | 1 | 201.87 |
2009年3月23日-29日 | 2009年世界フィギュアスケート選手権(ロサンゼルス) | 3 | 190.38 | 4 | 188.09 |
2009年2月2日-8日 | 2009年四大陸フィギュアスケート選手権(バンクーバー) | 3 | 176.52 | ||
2008年12月25日-27日 | 第77回全日本フィギュアスケート選手権(長野) | 3 | 174.09 | 1 | 182.45 |
2008年12月10日-14日 | 2008/2009 ISUグランプリファイナル(高陽) | 6 | 158.25 | 1 | 188.55 |
2008年11月27日-30日 | ISUグランプリシリーズ NHK杯(東京) | 1 | 191.13 | ||
2008年11月13日-16日 | ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯(パリ) | 2 | 167.59 | ||
2008年11月5日-9日 | ISUグランプリシリーズ 中国杯(北京) | 2 | 170.88 | ||
2008年10月23日-26日 | ISUグランプリシリーズ スケートアメリカ(エバレット) | 3 | 168.42 | ||
2007-2008 シーズン | |||||
開催日 | 大会名 | 安藤美姫 | 浅田真央 | ||
2008年3月17日-23日 | 2008年世界フィギュアスケート選手権(ヨーテボリ) | – | 棄権 | 1 | 185.56 |
2008年2月11日-17日 | 2008年四大陸フィギュアスケート選手権(高陽) | 3 | 177.66 | 1 | 193.25 |
2007年12月26日-28日 | 第76回全日本フィギュアスケート選手権(大阪) | 2 | 204.18 | 1 | 205.33 |
2007年12月13日-16日 | 2007/2008 ISUグランプリファイナル(トリノ) | 2 | 191.59 | ||
2007年11月29日-12月2日 | ISUグランプリシリーズ NHK杯(仙台) | 4 | 145.81 | ||
2007年11月15日-18日 | ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯(パリ) | 1 | 179.80 | ||
2007年10月25日-28日 | ISUグランプリシリーズ スケートアメリカ(レディング) | 2 | 161.89 | ||
2007年10月25日-28日 | ISUグランプリシリーズ スケートカナダ(ケベックシティ) | 1 | 177.66 | ||
2006-2007 シーズン | |||||
開催日 | 大会名 | 安藤美姫 | 浅田真央 | ||
2007年3月19日-25日 | 2007年世界フィギュアスケート選手権(東京) | 1 | 195.09 | 2 | 194.45 |
2006年12月27日-29日 | 第75回全日本フィギュアスケート選手権(名古屋) | 2 | 185.65 | 1 | 211.76 |
2006年12月14日-17日 | 2006/2007 ISUグランプリファイナル(サンクトペテルブルク) | 5 | 157.32 | 2 | 172.52 |
2006年11月30日-12月3日 | ISUグランプリシリーズ NHK杯(長野) | 1 | 199.52 | ||
2006年11月17日-19日 | ISUグランプリシリーズ エリック・ボンパール杯(パリ) | 2 | 174.44 | ||
2006年10月26日-29日 | ISUグランプリシリーズ スケートアメリカ(ハートフォード) | 1 | 192.59 | 3 | 171.23 |
というように、トリノオリンピック以降の4年間、安藤美姫と浅田真央の成績を並べてみると、一目瞭然である。
まず、浅田真央は全日本選手権では、4連覇している。
これを含めて、二人が出場した試合では、安藤の4勝に対して浅田は8勝と、圧倒的に「真央 >> 美姫」となっている。
直近の、2008-2009と2009-2010のシーズンでも、安藤は190点台が1回、180点台が2回でしかない。
対する浅田は、200点台2回、190点台1回、180点台が3回である。
要するに、直接対決という相対評価でも、スコアという絶対評価でも、浅田真央が圧倒的に安堵美姫を上回っているのである。
なぜ、久保武司は、調べずに記事を書くのか。これがオールドメディアの体質なのか、サンケイグループのDNAなのか…
最後のモロゾフの言葉も、いかがわしい。
また、「日本のフィギュア界は若手の層が薄いと思う。これからはあまり期待できない」と厳しい感想まで述べていた。
先日の全日本選手権を見ていたが、女子フィギュアは特に、10代半ばで浅田真央に続く逸材が目立ち、オリンピックをはじめ、世界選手権やグランプリシリーズなど、メダルを狙える層の厚さを感じている。
しかも、この放送はサンケイグループのフジテレビだっただろうに…